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新型コロナパンデミック中のヒアルロン酸注射

新型コロナウイルス感染症のパンデミック時に行われたヒアルロン酸フィラー注射に関連する合併症の調査結果が10月31日、「Journal of Cosmetic Dermatology」オンラインに掲載された今回の研究には12人の皮膚科医が参加し、コホート研究および非コホート研究の追跡調査を実施した。

コホート研究では1041人の患者を対象とした。患者の8%がコロナに感染しており、27%がコロナワクチンの接種を受けていた。ヒアルロン酸フィラー注射の後、2%に浮腫、紅斑、あざなどの即時副作用が発生した。0.5%に炎症性結節、炎症のない結節、浮腫の遅発性副作用が発生した。これらの副作用はコロナ感染またはワクチン接種済の患者では見られなかった。

非コホート研究では7900回のヒアルロン酸フィラー注射を対象とした。2件の初期副作用(炎症性浮腫)が確認され、うち1件はワクチン接種の15日後に発生した。注射部位の炎症や炎症性結節などの遅発性副作用は2件発生し、そのうち1件はワクチン接種に関連し、もう1件はコロナ感染中に発生した。コロナまたはワクチン接種に起因する可能性がある合併症発生頻度は0.006%と推定された。研究者らはコロナパンデミック中のヒアルロン酸注射の耐性は高いと結論している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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