健康的な食事は女性の健康な細胞老化に関連する
2018.08.28
国際部
果物、野菜、全粒粉が豊富で砂糖、加工食肉が少ない食事を食べることで、女性の健康な細胞老化を促進することができるという研究結果が8月21日、米ミシガン大学からプレスリリースされた。研究の詳細は「American Journal of Epidemiology」オンラインに掲載されている。
研究者らは、細胞の老化を、テロメア長を用いて測定した。染色体の末端に位置するテロメアは細胞分裂が起こるたび短くなり、テロメアDNAが少なくなると細胞が寿命に達し、それ以上の分裂がなくなる(細胞の死滅)。年齢はテロメア長の最も強い予測因子ではあるが、近年、行動、環境、心理的要因によっても短縮されることが示されている。また、短いテロメアは、心臓病、2型糖尿病およびいくつかのがんのリスク増加とも関連している。
同大学栄養科学のCindy Leung准教授は「どの食物品質指数を用いたかに関係なく、結果が一貫していたことに驚いた。4つの指数が示す得点の高い食事とは、果物、野菜、全粒粉、植物性たんぱく質をたくさん食べ、砂糖、塩、赤身肉、加工肉の消費を制限することを示している」と述べている。また「健全な食生活を続けることで健康な細胞を維持し、特定の慢性疾患を避けることができる。ひとつひとつの食品や栄養素について考慮するのではなく、食事の全体的な質を向上させることに重点を置くべき」と強調した。