風邪薬にも含まれるアセトアミノフェンで皮膚障害か

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2013.08.7

編集部

米国食品医薬品局(FDA)は1日、医薬品安全通信で、アセトアミノフェンがまれではあるが、発疹や紅班などの重い皮膚症状に関連していると発表した。

FDA有害事象報告システムデータベースおよび医学文献レビューなどから、アセトアミノフェンの服用によると考えられるスティーブンス・ジョンソン症候群、中毒性表皮壊死症、急性全身性発疹性膿疱症などの皮膚症状の発症が確認されたという。FDAは、潜在的に薬剤誘発性の皮膚反応を持つ患者に服用させる場合には、この事例を意識すべきとし、これらの症状は、初回投与の時点でも発症する可能性があるとしている。また患者側に対しては、アセトアミニフェンの服用により皮膚の発疹や赤みなどが出た場合、すぐに医師の手当てを受けることを強く勧めている。FDAは今後、市販のアセトアミノフェン含有薬について、皮膚への反応が出る恐れがあることを意味する警告ラベルを貼付することを計画している。

FDAはさらに、アセトアミノフェンが長期にわたり、広範囲の薬品で使用されてきているため、個々人がこれまで使用してきた量を計算することは非常に難しく、これらの皮膚症状が極めてまれな例であるという可能性もあるとしている。

アセトアミノフェンは、日本においても一般的な解熱鎮痛剤として使用され、市販の風邪薬や痛み止めによく用いられている。他の鎮痛剤と比べて、抗炎症作用がない、胃への刺激が少ない、眠気やだるさが出にくいなどの利点がある。市販薬としての歴史も古く、19世紀末より使用されているという。これまでわかっている重篤な副作用としては、大量摂取による中毒死や、大量のアセトアミノフェンとアルコールの同時摂取による死亡などがある。

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