一人の臨床医による非外科的鼻形成術5000回の回顧的レビューが「Plastic and Reconstructive Surgery」3月号に掲載された。

真皮充填剤注入を用いた非外科的鼻形成術は、低コスト、利便性、迅速な回復、および低リスクプロファイルの観点から、外科的手技に代わって人気がある治療法である。一方で、治療後の結果および合併症に関する大規模症例の報告が不足していることから、非外科的鼻形成術の安全性と有効性には議論の余地があった。その不足を補う今回の報告は、現在ロンドンのQueen Elizabeth Hospitalに所属する医師Ayad Harb氏による非外科的鼻形成術の大規模コホートからのものである。

最も一般的な治療対象はわし鼻（dorsal hump）で全体の44％だった。腫れと紅斑は、患者の約半数で発生する制限的な副作用だった。2人の患者に感染症が、3人の患者に限局性皮膚壊死が観察された。この結果から、非外科的鼻形成術は、経験豊富な臨床医が行うと、審美的な結果が得られる安全な手法であることが確認された。