発酵高麗人参の抗シワ・美白効果を確認
2020.06.26
国際部
発酵させた人参(black ginseng)の抗シワ・美白効果を検討した研究結果が6月16日、「Journal of toxicology and environmental health」オンラインに掲載された。
韓国Dankook Universityの研究者らによるこの研究の目的は、ヒト被験者における発酵高麗人参(fermented black ginseng:FBG)の抗しわと美白の効果、および作用メカニズムの検討だった。1%FBGクリーム製剤を使用して、有効性と安全性を臨床試験で評価した。試験参加者23人は、FBGクリームとコントロールをそれぞれ顔の半分に1日2回塗布した。8週後の評価で、FBGクリームは塗布前およびコントロールクリームと比較して、目の周りのシワの大幅減少、および肌の色を明るくする効果がみられた。
抗シワと美白効果に関与する作用機序の検討のため、さまざまな濃度のFBGをヒト線維芽細胞CCD-986skとマウスメラノーマB16F1細胞に適用した。CCD-986sk細胞におけるコラーゲン合成は、FBG濃度1µg/mL、3µg/mL、10µg/mL、30µg/mLで大幅に改善された。 また、FBG30µg/mLでコントロールと比較してコラゲナーゼとマトリックスメタロプロテイナーゼ-1(MMP-1)を有意に抑制した。チロシナーゼ活性およびDOPA(3,4-ジヒドロキシ-L-フェニルアラニン)酸化は、すべての濃度で有意に減少した。B16F1細胞におけるメラニン生成は、濃度依存的に15%から60%減少した。これらの結果は、FBG1%クリームがシワや皮膚の美白効果を発揮することを示唆した。