麦のふすまが腸内細菌を変化させ体重増加を抑制

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2020.07.14

国際部

オーツ麦とライ麦のふすまに含まれる繊維が腸内細菌叢を変化させ、体重増加と肝炎を軽減したという動物実験の成果が7月2日、University of Eastern Finlandからニュースリリースされた。

Institute of Public Health and Clinical Nutrition of the University of Eastern Finland、VTT Technical Research Centre of Finland とSchool of Biological Sciences of The University of Hong Kongの3施設による共同研究で実施された。研究はマウスを用いた動物実験で、高脂肪の西洋食を与えたグループ、10%のオーツ麦またはライ麦を高脂肪の西洋食に加えたグループの3つに17週間の試験を実施。肥満を伴う脂肪肝の進行と関連が深い盲腸の短鎖脂肪酸、回腸と糞便の胆汁酸、トリプトファン代謝に関連する遺伝子発現を測定した。

その結果、2種の麦ふすまはどちらも有益な腸内細菌の増加を助け、良好な腸内環境を形成することが示唆された。オーツ麦はラクトバチルス属を増加させ、ライ麦はビフィドバクテリウム属を増加させた。腸内細菌叢の変化により、オーツ麦グループでは胆汁酸関連受容体機能、ライ麦グループでは胆汁酸産生が調節され、コレステロール代謝の改善につながった。2種の麦ふすまはどちらも多くの短鎖脂肪酸を産生し、腸の健全化し、肝臓の炎症を抑制し、トリプトファン代謝経路をセロトニン合成から腸内のインドール産生に変化させた。また、オーツ麦とライ麦はどちらも、高脂肪食による体重増加を抑制した。

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