小売大手ウォルマートが有害化学物質使用化粧品の販売中止へ
2013.09.20
編集部
米国の小売り大手ウォルマートが、有毒化学物質を含んだ製品の店頭販売中止を決定した。
対象となった10種類の有害化学物質を含む製品には化粧品、パーソナルケア製品、美容製品、家庭用洗剤などが含まれる。また世界各国のウォルマートでの店頭販売のほか、ストアブランド製品への使用禁止も決定した。
「有毒化学物質で作られた化粧品や洗剤を追放するウォルマートの決定は市場に革命をもたらし、より安全な製品を新しい基準にすることで私たちのよりよい生活に役立つ」と、米国のNGO連合である「Campaign for Safe Cosmetics(安全な化粧品を求めるキャンペーン)」共同創設者のJanet Nudelman氏は述べている。
ウォルマートは、廃止の対象となる10種類の物質を以外の化学物質使用についての対応を整えていくという。廃止へのタイムテーブルの設定に加え、米国企業による製品については、アメリカ合衆国環境保護庁の策定したガイドラインに則り、製品の含有成分の公開も求めていく。
アメリカ合衆国環境保護庁は、環境配慮設計(DfE)プログラムという安全性の高い化学物質を成分として用いている、高性能で費用対効果が高い製品を認定する制度を設けている。今年7月にはこのプログラムの「より安全な化学成分リスト」(Safer Chemical Ingredients List)を拡大し、洗浄剤の香料として使われる化学物質を含めた約130種類が追加され、現在602種類が掲載されている。