台湾女性における更年期障害諸症状の調査
2020.10.20
国際部
台湾の女性における更年期障害の症状についての調査結果が10月12日、「Menopause」オンラインに掲載された。
台湾で、2006年1月から2016年12月までに更年期障害に関する無料相談ホットラインを利用した40~89歳の女性2万882人を対象に横断的、記述的、疫学的研究を実施した。
その結果、平均閉経年齢は49.6±4歳で、更年期障害症状の有病率は閉経期の進行とともに増加した。更年期ホットラインで報告された上位5つの症状は、記憶喪失(66.9%)、倦怠感(66.5%)、不眠症(59.6%)、気分の落ち込み(58.5%)、腰痛(58.2%)だった。更年期障害のために主に婦人科を受診した女性は23.5%、閉経に関する情報入手先として医療関係者を選択した女性は56.4%だった。高等教育レベル、独身、子供がいない、空の巣症候群を経験していない、雇用されている、慢性疾患がない、閉経前、ホルモン療法を受けたことがない、医療施設を訪れたことがない女性は更年期/中年期の症状スコアが最低だった。
閉経前および閉経周辺期と比較して、閉経後の女性は最も重篤な症状を経験する。そのため、医療関係者が回答する更年期相談ホットラインを設置し、閉経後女性の症状緩和のための支援を実施することが必要であると結論された。