メルカリ×アイスタイル、コスメ/化粧品の二次流通市場に関する共同調査を発表
2021.10.22
編集部
株式会社メルカリ(東京都港区/代表者:山田進太郎)は10月14日、株式会社アイスタイル(東京都港区/代表取締役社長兼CEO:吉松徹郎)と実施した「化粧品/コスメの二次流通市場が一次流通市場にもたらす影響」についての調査結果を発表した。
この発表は会場にて行われ、国際大学グローバル・コミュニケーション・センター准教授の山口真一氏がポイント解説を行った。
この調査の結果、二次流通購入者のうち、直近6ヶ月間でトライアル消費(これまでに使用したことがない商品について、二次流通市場において試用目的で購入すること)をした人が40.1%おり、トライアル消費を行う理由として「店頭や通販サイトなどで新品の購入を失敗したくなかったため」(43.5%)が最も多く挙げられたことがわかった。
この結果について山口氏は「“試供品の利用”や“店頭での試用”などの選択肢があるなかで、二次流通市場で購入し、試すことも一般的になってきている」と説明を加えた。
次いで回答数が多かった「通販で買うことが多く、購入前に試したかったため」(35.9%)、「新型コロナの影響で化粧品・コスメを通販で買うようになり、店頭で試せなくなったため」(35.2%)にも触れ、「新品購入の失敗を避けるためのトライアル消費が二次流通市場に求められている。Withコロナ時代がしばらく続くと考えれば、その重要性はますます高まると考えられる」と今後を推測しした(グラフ1)。
また、二次流通市場による一次流通市場への消費喚起効果は年間205億円あった。そのうち「購入による消費喚起効果」が52億円を占めることがわかった(グラフ2)。
一方、「直近6ヶ月間における化粧品/コスメ購入金額」において、一次流通市場だけでの平均購入金額を比較すると、トライアル消費を行う人が最も高く、二次流通で購入を行わない人の約2.6倍になることがわかった。
これについて同氏は、「二次流通は価格が安い傾向にあるため、お金を使わない人が利用していると思われがちだが、むしろ化粧品/コスメが好きなヘビーユーザーが利用し、新品購入につながっている」とその実態を解説した。
さらに、二次流通で購入を行わない人の20.4%がトライアル消費に興味を持っていることから、「今後、このような方々が二次流通市場に参入してくることで、二次流通市場による一次流通市場への消費喚起効果(年間205億円)はより大きくなり、一次流通市場に対してさらにポジティブな影響を与えられるのではないか」と期待を語った(図3)。
なお、山口氏による調査結果解説後には、「一次流通の活性化に向け、メルカリ・アイスタイルが目指すこと」をテーマとして、アイスタイル代表取締役社長兼CEOの吉松徹郎氏、同データ戦略推進室長の勝並明子氏、メルカリ執行役員 メルカリジャパンCBO兼CMOの野辺一也によるパネルディスカッションを実施した。
そのディスカッションにおいて3者は「メルカリで化粧品を買うこと」「安心に取引するための取り組み」「化粧品ブランドとのマーケティング連携の未来像」の各議題について、意見を交わした。