顔へのフィラー注射による合併症診断にMRI

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2014.06.26

国際部

この20年間で、恒久的な充填剤による顔面への充填剤注入治療は増加している。しかし、遅発性の合併症については臨床所見があいまいで、合併症の特徴や性質の把握と評価に欠けていた。今回、MRI(磁気共鳴イメージング)を用いた、合併症診断の効果について6月19日、「Aesthetic Surgery Journal」オンライン版に掲載された。

顔面への恒久的充填剤注入を受け、合併症を生じた32人の患者のMRIを評価した。107か所の部位について解析したところ、11%の患者において、合併症治療への判断に役立ったという結果を得た。脳や脊椎、子宮や乳房などの病変の早期発見に使用されているMRI検査が、軽度の炎症や手術後膿瘍の検査、また圧縮されてしこりを生じる充填剤に関連した合併症の診断に有用であることがわかった。

充填剤としてよく用いられているコラーゲンやヒアルロン酸は、速やかに吸収されるため比較的、注入の失敗が少ないとされている。恒久的な効果を持つ充填剤としては、液状シリコン、ミクロスフェア(微粒子)などが挙げられる。恒久的充填剤では、炎症・結節(しこり)などがより長引く可能性があり、遅発性合併症と呼ばれている。

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