PTSDでも引き起こされる食べ物依存症

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2014.09.24

国際部

心的外傷後ストレス障害(PTSD)が食べ物依存(food addiction)を引き起こす可能性があることが9月17日、「JAMA Psychiatry」オンライン版に掲載された。

PTSDは、強烈なショック体験や精神的ストレスが、心へのダメージとなって、時間がたってからも強い恐怖感やストレスにさらされる症状を指す。震災などの自然災害や事故、暴力や犯罪被害などが原因になると言われている。突然、怖かった体験を思い出し、不安、緊張が続く。また、めまい、頭痛、不眠、食欲不振などが継続する。体験後数年たってから発症する場合もあり、心のケアが大切といわれる。

米国の女性看護師約5万人の調査から、2008年時点でのPTSD症状があるかどうかを質問し、2009年時点での食べ物依存状態を調査した。その結果、PTSDの症状は食べ物依存の率と関係しており、PTSDに伴う肥満の対策には、心理的・行動的介入が必要と示唆された。

食べ物依存とは、過食・拒食・過食嘔吐・下剤乱用などの症状を含む摂食障害で、さまざまな合併症を引き起こすことが問題となっている。今回の調査では、PTSDによるストレスでも過食が引き起こされることを明らかにし、その対策には心理的な方法も必要ということがわかった。

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