体重の増減の繰り返しで死亡リスク3.5倍も
2016.11.17
国際部
リバウンドを繰り返すダイエットは「ヨーヨーダイエット」と呼ばれている。肥満ではない人であっても、このヨーヨーダイエットは健康に悪影響であるという研究がアメリカ心臓協会の年次国際学会Scientific Sessions 2016で発表された。Scientific Sessions 2016は、11月13~15日にかけてアメリカ・ルイジアナ州ニューオリンズで開催された。
研究を主導した米国ブラウン大学附属病院Memorial Hospital of Rhode IslandレジデントのSomwail Rasla医師は「体重のリバウンドを経験した人の健康障害に関する一貫した研究は行われてこなかった」と述べた。今回の研究では閉経後女性約16万人の自己申告による体重データを、安定・増加・減少・増減を繰り返すの4種に分類。平均期間11.4年の追跡を行った結果、以下の知見が得られた:
●研究開始時平均体重で、一度減量後に元に戻った女性は、体重を維持していた女性より心臓突然死のリスクが約3.5倍高かった。
●正常体重内で体重の増減を繰り返す女性は、冠状動脈性心疾患の死亡のリスクが66%増加していた。
●肥満女性では、体重の増減を繰り返しても死亡の増加はなかった。
●体重増加後、または体重減少後にもとに戻らなかった女性でも死亡の増加はなかった。
今回の研究では、体重が自己申告であったことや対象者が閉経後女性のみであったことなどの条件があったため、研究者らはさらなる研究が必要と述べている