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ブドウ糖より果糖が体内代謝に悪影響を与える

果糖による体内代謝への影響の研究が「American Journal of Physiology – Heart and Circulatory Physiology」12月号に掲載されている。これは、ブドウ糖よりも体重増加効果が高いとされている果糖の体内での動態を調査したもの。

メスのラットに20%w/vのグルコースまたはフルクトースを2ヵ月間与え、血液および血管への影響を調査した。また、肝臓および大動脈組織において、脂質代謝、インスリンシグナル伝達および血管応答に関連する分子の発現を評価。グルコース(ブドウ糖)またはフルクトース(果糖)の摂取が代謝および血管に与える影響のメカニズムと、その効果がカロリー消費の増加に関連しているかどうかを考察した。

砂糖群およびその対照群でカロリー摂取量が増え、肝臓の脂肪生成が誘導されていた。これは、グルコース群およびフルクトース群でも同様だった。血漿トリグリセリドはフルクトース群でのみ増加し、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ-1A発現の減少および肝臓におけるミクロソームトリグリセリド転移タンパク質発現の増加を伴った。

血漿アディポネクチンおよびペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)α発現は、グルコース群のみ増加した。肝臓および大動脈におけるインスリンシグナル伝達は、両方の糖補給群において障害されたが、フルクトース群でより顕著だった。フルクトース群では、一酸化窒素(NO)供与体に対する大動脈弛緩作用を弱まり、グルコース群ではそれが増強された。 結論として、グルコースを与えられたラットでは高カロリー摂取量にもかかわらず、フルクトースより悪い代謝反応と血管反応を引き起こしていた。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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