高炭水化物食より高脂肪食に健康効果

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2017.09.1

国際部

食事が健康に与える影響を高、中、低所得国の35~70才の男女の約13万人を対象に調査したPURE研究の論文2本が8月29日「Lancet」オンラインに、またもう1本が「Lancet Diabetes & Endocrinology」オンラインに掲載された。

研究では国別に食品頻度アンケートを用いて食事内容を記録し、喫煙、運動、飲酒、また病歴、薬剤服用の有無、心血管疾患の家族歴について質問した。果物、野菜および豆類消費と心血管疾患および死亡リスクとの関連を、Cox虚弱モデルを用いて評価した。

その結果、果物、野菜、豆の消費量が多いほど、心血管疾患以外のリスクと死亡率が低いことがわかった。この効果は1日3〜4人分(375〜500g /日に相当)量の消費で最大となると示唆された。また、高炭水化物摂取量は死亡リスクが高いことと関連し、高脂肪摂取量は総死亡率の低下に関連していた。総脂肪および脂肪のタイプは心血管疾患、心筋梗塞または心血管疾患リスクと関連していなかったが、飽和脂肪酸の高摂取は脳卒中と逆相関していた。今回の知見に照らして、世界的な食事ガイドラインを再検討すべきであると著者らは述べている。PURE研究とその結果は世界各国のメディアでも関心が高く、「高脂肪食vs.高炭水化物食に決着」「大規模研究が示す、低脂肪食はあなたを殺す」などのセンセーショナルなタイトルで報道されている。

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