オリーブの健康効果に科学的根拠を
2017.09.19
国際部
オリーブやオリーブオイルに含まれる成分による、体重減少および2型糖尿病の予防などの健康的利点の研究結果が9月12日、米国バージニア工科大学サイトで紹介された。オリーブオイルの効果は、地中海ダイエットの賛同者らによって長く認識され、宣伝されている。今回の研究はその健康効果を医学的、栄養学的に検討したもの。詳細は「Biochemistry」オンラインに掲載されている。
同大学の研究チームは、オリーブ由来の化合物であるオレウロペインが体内の代謝を制御する中心的なシグナル伝達分子であるインスリン分泌を助けていること、また、2型糖尿病においては、別のシグナル遺伝子で有害な凝集物を形成するアミリンの解毒効果も発見した。これらの2つの異なる方法で、オレウロペインは疾患予防に役立つという。
「この研究は、オリーブ製品が糖尿病予防となり得る理由について新しいメカニズムを提供している」と主任研究者で同大学農業生命科学院生化学のBin Xu准教授は述べている。オリーブの成分オレウロペインの生化学的効果の解明に貢献するだけでなく、一般市民には糖尿病対策としてのオリーブ製品を考えるというインパクトを与えた」。また、オリーブの健康効果が医学的に解明されることで、より低コストの栄養補助側品の開発にも役立つ可能性があるという。