アメリカ人は、砂糖を減らしたいと思っていても摂取してしまう?
2017.10.3
国際部
砂糖の摂取量を懸念している米国消費者は多くいるが、実際に摂取量を減らす行動を取っている人は少ないようだ。グローバル情報会社NPDグループは、このような調査結果を9月26日、発表した。 アメリカの成人と10代の過半数は食事の中で砂糖を減らそうと“trying”(試みている)というが、なかなか減らせていない現状が明らかになった。
アメリカ人の毎日の砂糖平均摂取量は、推奨量の3倍とも推定されている。アメリカ心臓協会の2010年調査によると年間一人当たりの砂糖摂取量は66ポンド(約30キログラム)におよぶ。
NPDのアメリカ人の砂糖摂取に関するレポート「Impact of Sugar Concern on Consumption Behavior: What We Say vs. What We Do」の中で、食べ物の中で、どの種類の甘いものを断念するかを決めるのは世代によって異なる結果がでたという。 40種類の甘い食べ物や飲み物を識別する調査では、消費者は「より健康的」と「ついつい取り過ぎてしまう」甘いものに分類している傾向があることが分かった。一例として、飲料水のコーラとフルーツジュースを挙げている。両方ともかなりの量の砂糖が含まれているが、ジュースは栄養面でメリットがあり果物に自然に含まれる糖質と認識しているため、フルーツジュースよりコーラ系のドリンクを断念する可能性が高くなるという。ただ、甘い誘惑は完全には無視できない消費者も存在する。 食品業界にとって、糖質調整の製品開発にはすべての消費者の要望に合った商品ではなく、“より健康的なものを選ぶ消費者、そうでない消費者など差別化したマーケティングが重要になる”などとNPDの副社長で食品業界アナリストのDavid Portalatin氏は述べている。