体重を減らすと心臓機能が回復する

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2017.10.31

国際部

肥満手術後1年で心臓機能が改善されたという報告が10月24日、米国外科学会(the American College of Surgeons)からプレスリリースされた。本報告は、10月24~26日にサンディエゴで開催された米国外科学会(American College of Clinical Congress)で発表された。

この研究では、2010~15年に肥満手術を受けた男女51人の患者データをレビューした。患者の平均年齢61歳、平均体格指数(BMI)は40だった。心臓の大きさと機能を測定する心エコー検査値を肥満手術前と後で比較したところ、肥満手術の1年後に心臓の状態が大幅に改善されていたことがわかった。患者のほぼ半数で、心臓の大きさと機能がもともとの状態に戻っていた。心室の大きさは平均15.7%減少していた。負荷のかかる運動を続けることで筋肉が大きくなるように、太りすぎることで体全体に血液を送り込むという負荷がかかると心臓(心筋)は大きくなる。より大きな心筋はより強い心臓を意味しているわけではなく、むしろ心臓が大きくなるほどその機能は低下する。特に心室の肥大は血流を全身に流す力(ポンピング)の低下を招き、最終的に心不全のリスクを増加させる。

この研究は、今後数年間のフォローアップ研究を行い、どのくらいの体重が減ると心臓が正常な形状に戻るかなどの検討を行う予定。

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