堺化学工業、化粧品材料の売上を2019年に1.9倍へ
2017.12.11
編集部
堺化学工業株式会社(大阪府堺市)は11日、2018年3月期中間決算説明会を開催し、化粧品材料について「特殊形状酸化亜鉛や水分散体などオンリーワン製品の開発により売上の拡大を図る」(取締役社長の矢部正昭氏)とし、2019年には2015年比1.9培の売上を目指す考えを示した。
同社では近年、化粧品材料に注力しており、2018年3月期第2四半期の酸化チタン・亜鉛製品部門の売上高は前年同期比12.8%増の74億2400万円となった。このうち、化粧品材料の占める割合については「大きくはないが、付加価値は高い」(矢部氏)としており、具体的な数値は明らかにしなかった。
今期については、日焼け止め向けが国内の大手化粧品メーカーおよびOEMメーカーに販売が伸長するとともに、海外の新規採用も加わり好調に推移。海外については、「欧米のメーカーで火災事故があり供給がストップした」(矢部氏)ことで新規採用に結び付いた。
化粧品材料は、2015年3月期の売上を100とした場合、年平均17%の成長率を維持して2019年3月期には1.86培に伸びると強気の予想をしている。この理由として、欧米メーカーの火災事故が発生したほか、「この分野で同業他社が撤退した」(矢部氏)ことを挙げた。
化粧品材料は小名浜工場(福島県いわき市)で生産しており、2018年3月末完工を目指して、現在、生産能力を現行の2倍に引き上げる工事を行っているところ。
また、同社の化粧品材料は、「東南アジアや中東でしっかりしたニーズができつつある」(矢部氏)との見方を示した。
- 参考リンク
- 堺化学工業株式会社