冬に太りやすい理由を説明する脂肪細胞の性質を発見
2018.01.17
国際部
脂肪細胞が日光に敏感であることが初めて観察された研究結果が1月10日、米アラバマ大学医歯学部からプレスリリースされた。研究の詳細は「Scientific Reports」オンラインに掲載されている。
この研究論文の主要著者Peter Light氏は、太陽の可視光線に含まれる青色光が皮膚に浸透して直下の脂肪細胞に到達すると、脂質小滴はサイズが小さくなり細胞外に放出されることを確認した。 Light氏は「私たちの調査結果を裏返しにすれば、冬季の年間8カ月間の太陽光ばく露は脂肪蓄積を促進し、冬季に特定的にみられる体重増加に寄与する可能性がある」と述べた。今回発見されたこの分子経路は、青色光に曝されたことを目で確認し活性化されることが最初に確認された。寝る前にスマホなどのデジタルデバイスを見ることが推奨されないのは、デバイスが太陽が発する青色光と同じ青い光を放つためという。
またこのメカニズムは、小児期に生産される脂肪細胞数の調節にも関与しているかもしれない。現代の子供たちは、両親世代よりも太り気味で、これは健康的な太陽光曝露が不足している可能性がある。発見された分子経路は、太陽光の青色波長に曝されたとき、目で活性化されると最初に確認されたと説明した。