アルテ サロンHD、カットカラー専門店を積極的に出店攻勢
2018.02.9
編集部
株式会社アルテ サロン ホールディングス(神奈川県横浜市)は9日、2018年度の経営方針として、メインブランドのAshを強化するとともに、カットカラー専門店のチョキペタ(CP)を積極的に展開していく姿勢を鮮明にした。
Ashやニューヨーク・ニューヨーク(NYNY)がデザイン系ブランドとして、着実な成長を固めていくのに対して、CPはメンテナンス系ブランドとして店舗数増加によるマーケットの拡大に努めていく。
CPは40~60代をターゲットに低料金で展開。買い物ついでに立ち寄れる気軽さを売りにしている。これは市場ニーズがあると見ており、休眠美容師を活用しつつ、ロボット化を推進し、商業施設とのコラボレーションを進めていく。「Ashより小さい投資で展開でき、投資回収率も早い」(代表取締役社長の目黒泉氏)のが強みだ。
CPではパートタイマーが9割を占め、「1年以上ブランクの人が4分の1いる」(目黒氏)という。同社では美容師復帰プロジェクトを展開しており、ブランクがあっても、まずはカラーから復帰してもらい、次第に慣らしていって、元の技術を取り戻してもらうというプロセスを用意している。
こうした人材活用も行いつつ、ロボット化も推進。店内にはセルフブローを設けているほか、自動券売機、オートシャンプーを設置。「自動券売機とオートシャンプーの償却費が月6万円程度なので、2~3人の人件費が低減できる」(目黒氏)と見ている。
カラーについては、他サロンより低価格に設定している。「材料を最安値で仕入れているほか、ロボットの導入でコストを下げている」(目黒氏)。今後は、「ドラッグストアのホームカラーがライバルになる」(同氏)との認識を示した。2022年には115店舗まで増やして、売上高を2017年度比約5倍の28億3000万円にすることを目指している。
一方、Ashなどデザイン系ブランドについては、社員ブログなどが来店客の呼び込みに功を奏している。今後もデジタル化を強化していく考えで、顧客の囲い込みを進めていく。現状、Ashの来店動機は「48%が紹介で、残り52%がデジタルとアナログのお客。このうちデジタルは46%を占める」(目黒氏)といい、デジタルは集客のキーポイントとなっている。
すでに、マーケティングオートメーション化も進んでおり、一度AshのHPに立ち寄って離れた顧客がよく見るサイトにAshの広告を表示する戦略をとっている。また、例えばAshのHPのカラーに関するページを見て来店したお客に対しては「HPの足跡を事前に把握しておいて、さりげなくお客にカラーもお勧めする」(目黒氏)といった細かな営業戦略を行っている。
- 参考リンク
- 株式会社アルテ サロン ホールディングス