スキンケア用品に応用期待のライスウォーター
2018.04.11
国際部
アンチエイジング成分を持つといわれるライスウォーターを科学的に調査した結果が4月1日、「Cosmetics」オンラインに掲載された。米の皮膚治癒の効果は昔から知られており、化粧品に配合可能な食品加工廃棄物である。しかし、スキンケア製品での役割を支持する科学的証拠は出されていない。
このプロジェクトの目的は、ライスウォーターを含む局所ゲル製剤を設計および開発し、その生物学的特性すなわち抗老化および抗酸化特性を評価することである。ライスウォーターの物理化学的組成およびin vitroでの生物学的抗酸化活性およびエラスターゼ阻害効果を評価した。
ライスウォーターを99%ハイドロゲルに取り込んで作製した製剤に対し、薬理試験(pHおよび粘度測定)を実施した。また、生物学的および自己判定での感覚的効果を、12人のボランティア参加者が28日間評価した。安全性評価試験は、ヒューマン・リピート・ストレス・パッチ・テスト・プロトコルを用いて行った。その結果、ライスウォーターはin vitroで、生物学的抗酸化活性とエラスターゼ阻害効果を示した。 96%の水で構成されるゲル製剤はヒト皮膚と生体適合性があり、化粧品としての特性を示した。著者らは、「ライスウォーターはスキンケア用品の原料として使用される老化防止成分として考慮されるべきである」としている。