【連載】化粧品・美容関連ベンチャー企業の成長軌跡【11】リビアス② ~パートナーを部門の長に配属、組織を活性化~

2016.08.26

特集

編集部

企業として事業が成長発展している裏付けとして挙げられるのが社内組織。人員の配置と事業の活動内容、業容の大きさなどが組織から読みとれる。

リビアスの社内組織は、社長の直属としてマーケティング本部とマネジメント本部の2本部制を敷き、2本部の傘下に8部を配置した形態を採っている。

同社の社内組織は、新規事業の立ち上げや店舗オープンを円滑に進め、常により良いサービスの開発を推進するマーケティング本部と、東西地域での直営事業やフランチャイズ事業、中国香港・上海での海外事業などを統括するマネジメント本部の2本部制を敷く。

マーケティング本部の傘下には、新規事業の立ち上げや理美容サロンの開設・サービス支援を行う新規事業開発部とFCオーナーや物件・法人顧客等の開発を行う開発部、商品企画やセールスプロモーション等を担当するマーケティング部の3部を配置している。

マネジメント本部には、直営店舗の企画運営を担当する直営事業部と多店舗化や新業態店舗の開発や業績アップサポートを担当するFC事業部、直営・FCの教育訓練やマニュアル開発、経営サポート等を担当する教育訓練部、経理、総務、人事などを担当する経営管理部など5部を配置している。

特に、社員数370人(2016年3月)、売上高25億円(2015年3月期)の事業規模にある中で、8部の管理者に信頼と責任あるパートナーを就かせて組織を機動的に運営し、パートナーが辞めない安定・定着した組織つくりを進めている。
規模がある程度大きくなると、パートナーに責任と権限を与えて組織を活性化することは欠かせない。同社は、事業規模がさほど大きくない状況下で、パートナーに部門の長としての責任と権限を与えた組織は、企業の活力を引き出す源になっている。

パートナーの育成にも力を注ぐ。同社は、パートナーの独立指向を支援するため「将来、自分の店を持ちたい」という、起業家精神の旺盛なパートナーを対象に、在職中から財務や経営に関する教育研修を実施。実績を積み上げたパートナーに店舗ごと譲渡する「のれん分け制度」を実践。また、理美容師の養成にも乗り出している。

リビアス・理美容師養成校理美容師の養成学校「スタリアビュ―ティーカレッジ」(写真=修了期間2年間)は2014年、大阪に開校。今年春に第1期生として17名の理美容師を誕生させた。修了者は、全員、理美容サロンで即戦力として働いている。今後、東京、名古屋、福岡にも養成校を開校する計画。

ともあれ同社は、多様な業態の店舗を開発し展開することで顧客のニーズに対応し、収益の向上に繋げていること。パートナーと呼ぶ社員に責任と権限を与えて組織の活性化を図っているなど、ベンチャーとしてドラスチックな動きを見せる。

 

 

 

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