【連載】大手化粧品会社の研究⑰シーズHD(旧ドクターシーラボ)の会社研究 ~シーズHDとセドナエンターを買収、エステ事業を強化~(上)

2018.04.11

特集

編集部

株式会社シーズ・ホールディングス(東京都渋谷区)は、1999年2月に化粧品の販売を目的に設立したドクターシーラボを起源とする化粧品メーカー。2015年12月にシーズ・ホールディングスに社名変更するとともに組織体制を純粋持株会社体制へ移行した。2016年2月には、エステ・サロン事業を展開していた株式会社シーズ・ラボ(東京都渋谷区)の株式を70%取得して連結対象の子会社とするとともに、エステ・サロン事業を新規の事業セグメントに加えて事業領域の拡大による業績の向上を図ることにした。

同社は、こうした方針のもと、物品販売の強化、ドクターシーラボ事業との連携により業績の伸長に成果を上げる一方で、さらなるエステ・サロン事業の拡大を加速させるため、2017年11月にエステ・サロン事業を展開していた株式会社セドナエンタープライズ(東京都港区)を約40億円で買収し子会社化した。

セドナエンタープライズは、首都圏をはじめ、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市といった大都市圏を中心に美容脱毛エステ・サロン、痩身エステ・サロンを全国で65店舗展開するエステティック・サロン・チェーン。2017年6月期の売上高は、75億5500万円。
同社がセドナエンタープライズを買収したのは、20歳代から30歳代前半の顧客層を中心に各種サロンサービスを提供し、業績を拡大させていたこと。さらに、認知度向上を目的として広告宣伝に先行投資してきたことや効率的な店舗管理方法の構築、Webマーケティングの積極化並びに物品販売の開始等により収益性が向上しているなどと判断したことによる。

同社は、セドナエンタープライズの株式を取得し、子会社化したことで「効率的な店舗開発・管理方法の共有化や店舗スタッフ、エステティシャンの採用・教育の連携によるエステ・サロン事業の基盤強化が図れる」と強調。同時に、収益面では「当社のドクターシーラボ事業の化粧品開発のノウハウを導入することによる若年層向け化粧品ブランドの開発及び販売に伴う売上高の拡大などのシナジー効果が期待される」としている。

現在、同社は、新規事業の「エステ・サロン事業」と化粧品・健康食品を合わせた「ドクターシーラボ事業」の両肺体制で事業を展開している。

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