朝食を摂る習慣はやはり体重増につながる?
2019.02.4
国際部
朝食を食べることは健康的な食生活の基本とされているが、減量を希望する人には逆効果かもしれないという研究結果が1月30日、「BMJ」オンラインに掲載された。
体重またはエネルギー摂取量に対する朝食の影響を調査した1990年1月から2018年1月の間に発表された無作為化比較試験から、朝食を摂取している場合と朝食を摂取していない場合を比較した、高所得国における成人のデータを解析。体重および毎日のエネルギー摂取量への朝食摂取の影響の評価をランダム効果メタ解析で行った。
特定された13件の試験のうち、7件は体重変化に対する朝食摂取の影響を調べたもの、10件はエネルギー摂取量に対する影響を調べたものだった。メタ分析からは、朝食を食べない習慣のグループでわずかに体重が少ない(平均差0.44 kg)ことが示されたが、試験結果と照らすといくらかの矛盾も見られた。朝食を食べる習慣のある人は、食べない人よりも総エネルギー摂取量が多かった(平均差259.79 kcal/日)。この研究は、朝食の摂取がダイエットには効果がなく、むしろ体重を増やす可能性があることを示唆するものとなった。しかし、研究対象となったほとんどの試験で質の低さが認められているため、結果の解釈は慎重になされるべきであると、研究者らは述べている。