レーザーポインターで失明の危険
2013.11.18
編集部
青色レーザーにより14人の子供の目に障害が起きたことが、国際的な眼科専門誌の「Ophthalmology」に掲載された。
レーザーポインター(出力150-1200mW)で遊んでいた男子14人が、瞬間的に偶然レーザー光線が目に入った事故でサウジアラビアの眼科専門病院を受診した。症状は目の中心部(黄班部)の障害で、全層黄斑円孔、黄斑前硝子体下出血、黄斑前内境界膜下出血など。自然に視力改善できたのは4眼のみで、10眼は目の硝子体切除手術を行った。
青色レーザーによるレーザーポインターは、プレゼンテーションや天体観察の指示棒として、また冬季にはイルミネーションなどにも利用されている。また、サッカー、野球をプレイ中の選手の目への攻撃として使用された例も多く、問題となっている。
国内では目の網膜損傷や視力低下などの事故が報告されており、周辺機器を「携帯用レーザー応用装置」として消費生活用製品安全法の特定製品として記載されている。製造はもちろん、輸入にも「国への届出」、「技術基準への適合義務」、「検査の義務」などの規制がある。規制に適合した製品には「PSCマーク」が表示される。
今回、硝子体切除の大けがの原因となった出力150-1200mWのレーザーポインターも国内で販売されているため、使用には注意が必要だ。