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米国プレステージ化粧品の2022年度売上高は前年比15%増の271億ドル

グローバル情報会社NPDグループは、1月30日、2022年の米国のプレステージ化粧品の売上高は前年比 15% 増の271 億ドルに達したと発表した。メイクアップが 18% 増、スキンケアが 12% 増、フレグランスが 11% 増、ヘア製品が 22% 増とすべてのカテゴリーで二桁成長を遂げた。

NPD と IRI が追跡した米国の一般商品の消費者支出は2022年に4兆ドルを超えており、その中で最も急速に成長している業界セグメントが高級化粧品だった。さらに、裁量的小売と消費財 (CPG) の両方のカテゴリーで、2022 年に前年比で販売数が増加した唯一の業界だった。

メイクアップは、すべてのプレステージ ビューティー カテゴリーの中で売上増に最も貢献した。リップ製品はメイクアップの中で最も成長しているセグメントで、売上高はパンデミック前の 2019年のレベルを二桁上回った。中でもリップグロスの売上は際立って急増した。

フレグランスは、2021 年に業界で最も急速に成長したカテゴリーだったが、高級フレグランス部門はこの高水準を維持しただけでなく、オード パルファムやパルファムなどのより高いフレグランス濃度と高級な職人技のフレグランスの両方に牽引されて成長を維持した。

スキンケアでは、ボディ製品がフェイシャル製品の 3 倍以上のペースで成長した。 ヘアケアは、最小ながら最も急速に成長している美容カテゴリーで、ヘアマスクとヘアケアのターゲットを絞った治療製品を主流に成長がみられた。興味深いことに、ヘアケアは、売上高の伸びに基づいて、プレステージビューティー市場で最も急成長しているセグメントにランクされたが、シャンプー、コンディショナー、ヘアカラーなどのヘア製品は、マスチャネルで最も売上が減少したセグメントにランクされた。

美容製品全体では、マス市場とプレステージ市場の両方で一貫して収益が増加し、総合で前年比11% の増加となった。プレステージビューティー市場は2022年に実店舗への回帰が大きくなり、実店舗の小売シェアが前年比で増加した。一方、マス市場はオンライン販売シェアが増加した。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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ヴァレリー・康子

顧問記者(国際ビジネス、マーケティング)

Yasuko Valery/早稲田大学大学院卒。英インデペンデント新聞社東京支局オフィスマネージャーを経て、日本経済新聞社ロサンゼルス支局で米国西海岸の流通、産業分野を専門に記者経験を積む。本紙では主に、米国欧州の海外メーカー、ブランドの動向、海外市場の動向、新規ビジネスモデルなどを担当。現在はロンドンに在住

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