インビザライン矯正、歯列矯正専門医が研修活動
2013.12.13
編集部
ギザギザした歯並びや出歯などを矯正する歯列矯正専門医がインビザライン研究会を作り、欧米で普及しているインビザライン矯正システムの研修活動を始めた。インビザライン矯正システムは、1999年に米国で開発された着脱可能な透明のマウスピースを歯に装着して歯を矯正するマウス型矯正治療システム(写真)。欧米中心に220万人が同システムによる歯科矯正治療を行なっていると見られ、国内での普及に関心が高まっている。
インビザライン矯正に関心を持つ歯列矯正専門医がメンバーとなって立ち上げたインビザライン研究会「フロンティアインビザライン」(代表本郷さくら矯正歯科)は、今年11月に東京大学国際学術研究センターでドイツの著名なインビザラインドクターを招聘し、欧米でのコンピューターによる矯正移動シミュレーションによる歯の移動計算や移動計測、矯正法、外科的手術法などの施術法や症例事例発表などの研修活動を行なった。研修を通じてインビザライン矯正システムの普及・啓蒙を図るのが狙い。
現在、日本歯科学会に加盟する歯科医師は、約6,000名。その内、歯列矯正専門医が約300人にのぼる。しかし、自由診療のインビザライン矯正システムを歯列矯正治療に採り入れている歯科医師はごく少数。同時に、歯に「ブラケット」という装置を取り付けそこにワイヤーを通して少しずつ歯を動かしていくワイヤー矯正や舌側矯正、クイック矯正、インプラント矯正(いずれも原則は自由診療)など多くの矯正治療法がある中で、歯に取り付けた装置が見えないことや食事、歯ブラシ時に装置を外せるなどの特徴があるマウス型インビザライン矯正は、他の矯正法と同様、費用を含めて患者の選択に負うところが大きい。
歯列矯正専門医にとって関心が高まっている米アライン・テクノロジー社開発のインビザライン矯正システム。果たして今後、どの程度、普及して行くか、注目されるところだ。