日本ロレアル、都庁内保育所の民間企業枠として決定
2016.09.2
編集部
世界最大の仏化粧品会社ロレアルグループの日本法人である日本ロレアル株式会社(東京都新宿区)は、10月1日に東京都議会議事堂1階に開所する事業所内保育所「とちょう保育園」で従業員が使用できる民間企業枠として利用することを決定した。
日本ロレアルは、年間利用を保障する民間企業枠2社のうちの1社に確定しており、0歳児1枠を2019年3月まで毎年利用することができる。0歳児枠で入所した社員が1歳以降も利用を希望した場合、社員のニーズに合わせて支援し、利用を拡大していく予定。
日本ロレアルは、「ダイバーシティー」を尊重し、多様な人材の育成とキャリアの開発に注力している。女性社員が、出産、子育て、介護などライフステージに応じて柔軟にキャリアを築けるよう、在宅・時短勤務制度、経済支援などさまざまな施策を実施している。
同社では、指導的地位の女性の割合が2006年の25%から2016年の57%に約2.5倍増え、また、経営幹部委員会における女性役員の割合も40%(15人中6名)と着実に実績を積んでいる。
オフィス社員向け「ワーキングペアレンツサポートプログラム」では、半日・1日単位の在宅勤務(年間最大12日)、1日の所定労働時間のうち最大2時間までの継続的在宅勤務、子育て・キャリア形成両立のための支援金などを実施。
また、美容部員のワークライフバランスを推進し、業界で初めて10歳未満の子供をもつ社員の育児時短制度を導入した。
イノベーションの最前線で活躍する女性も応援し、220名以上の研究者のうち女性研究者は58%に及んでいる。1983年にアジアで初めて日本に研究開発拠点を置き、現在、日本ロレアルリサーチ&イノベーションセンター(川崎市・溝の口)として、日本やアジアの研究開発の戦略的な役割を担う。
日本ロレアル代表取締役社長ジェローム・ブリュアは、「弊社では女性管理職比率が57%、役員における女性の比率も40%と、女性がリーダーシップを発揮しています。出産・育児休暇を取得後に復職しやすいよう、さまざまな制度を推進している中で、とちょう保育園を利用できることは女性社員にとって選択肢がさらに広がります」と述べている。
日本ロレアルでは社内のみならず、社外において多角的な視点から女性の活躍や支援を長期的視野に立って推進している。
■若手女性科学者を支援: ロレアルグループとユネスコが世界規模で展開する女性科学者支援プログラムの国内版として2005年に日本ユネスコ国内委員会との協力のもと「ロレアル-ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」を創設。奨学金を通じて、生命・物質科学分野における将来有望な若手女性科学者(博士後期課程進学予定または在籍)が研究を継続し、活躍の場が広がるよう支援している。
■シングルマザーのキャリア支援: 2016年10月よりNPO法人「しんぐるまざあず・ふぉーらむ」と連携し、シングルマザーの経済的安定とキャリアを支援するプログラム「未来への扉」を開始する。日本において、6人に一人の子供が貧困であり、さらにひとり親家庭の半数が貧困という大きな社会問題となっている。
ロレアルのグローバルパートナーであるアデコ株式会社、ファッション・コスメ業界に特化した人材会社であるiDA(株式会社アイ・ディ・アクセス)と協力し、スキルアップ講座、キャリアカウンセリング、事務・営業や美容部員など多様な就労機会までを一貫して支援する。受講料は無料で託児サービスも提供する。
- 参考リンク
- 日本ロレアル株式会社