シリコンインプラント豊胸術後に増加が見られる疾患を特定
2018.09.28
国際部
シリコンインプラントによる豊胸術や乳房再建術を受けた女性の長期経過を調査した米国食品医薬品局(FDA)の大規模承認後試験(LPAS)の結果が9月14日、「Annals of Surgery」オンラインに掲載された。
今回の承認後試験は、2つのインプラント製造業者(Allergan社およびMentor社)のシリコンまたは生理食塩水(生食)インプラントの長期経過および全身傷害を監視したもの。LPASデータには9万9993人のデータが含まれ、56%はシリコンインプラントを使用していた。結果は、一般女性のデータと比較した。
その結果、一般データと比較して、シリコンインプラントはシェーグレン症候群(標準化罹患比8.14)、強皮症(同7.00)、関節リウマチ(同5.96)、死産(同4.50)、悪性黒色腫(同3.71)のリスク上昇と関連していた。乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫が1例確認された。自殺との関連はなかった。短期間では、生食インプラントで破裂率が高く、シリコンインプラントでは拘縮の発生がより多かった。7年時の再手術率は豊胸術(初回)で11.7%、再建術(初回/再手術)で25%だった。被膜拘縮(III/IV)が初回豊胸術の7.2%、初回再建術の12.7%で発生し、再手術理由として最も多かった。