ゼラニウム精油の香りが更年期特有の症状を軽減

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2018.10.19

編集部

公益社団法人 日本アロマ環境協会(東京都中央区)は、産婦人科医の対馬ルリ子氏と共同で、ゼラニウム精油の香りと更年期女性の関係を調べた研究を行った。

研究の結果、ゼラニウム精油により更年期女性特有の不定愁訴や不安感の軽減、活力の向上、肌や髪の潤い実感のアップがみられた。

ローズに似た華やかな香りをもつゼラニウム精油には、女性特有の症状を和らげる作用があると伝えられ、美容や健康のために活用されてきた。

今回の研究では、ゼラニウム精油の香りをまとった生活を続けると、心身にどのような変化が現れるのかを検証した。

【対象】40歳~52歳の、月経の開始が不規則な女性19名
【精油】ゼラニウム精油(水蒸気蒸留法)
【測定方法】
対象者を2つのグループに分け、片方のグループはゼラニウム精油を垂らしたシールを襟元に付けて過ごす。もう片方のグループは、精油の代わりに水を垂らしたシールを付けて過ごす。一カ月後、SMI(簡略更年期指数)を用いた評価や問診、血中ホルモン濃度などの計測を行った。
【評価項目】
・医師による評価・・・VAS(改善の程度)、自覚症状
・本人の実感・・・SMI(簡略更年期指数)、STAI(不安尺度)、POMS2(気分)、VAS ※ (肌・髪の状態 )

調査の結果、更年期症状については、ゼラニウム精油をまとって過ごしたグループは、水をまとったグループに比べて、参加者の改善の程度に有意差が見られた。精神面においては、ゼラニウム精油をまとって過ごしたグループでは、不安感が有意に減少。活力や友好的な気分は有意に増加した。

また、ゼラニウム精油をまとって過ごしたグループは、対象者本人の実感としての肌の潤い、抜け毛の少なさ、髪の潤いもアップした。

一方、ゼラニウム精油をまとった生活を続けても、血中ホルモン濃度には有意な影響がみられなかった。

ゼラニウム精油をまとう生活を一カ月間続けても血中ホルモン濃度の有意な変化が確認されなかったことから、アロマテラピーによる嗅覚刺激が血中ホルモン濃度に直接、影響することなく、更年期のQOLの向上に有効であることが示唆された。安全性の高いセルフケア方法の一つとして、アロマテラピーの活用が期待される。

参考リンク
日本アロマ環境協会

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