フルサービスレストランのカロリーも実は高め
2018.12.20
国際部
世界5か国のレストランとファストフード店の食事のカロリー量を比較した研究が11月12日、「BMJ Christmas 2018」オンラインに掲載された。ブラジル、中国、フィンランド、ガーナ、インドにおいて無作為に選ばれたフルサービスを提供するレストランとファストフードを提供する計111店から、223種の食事を対象にカロリーを測定してアメリカと比較した。フィンランドでは5つの社員食堂から10種の食事も調査した。
その結果、フルサービスの食事のエネルギーの加重平均は、中国でのみ、アメリカより低かった。分散モデル解析では、ファストフードはフルサービスの食事と比べ、エネルギー量は33%少なかった。フィンランドでは、社員食堂の食事はフルサービスやファストフードの食事よりも25%エネルギー量が少なかった。600kcalを超えた食事はフルサービスの食事の94%、ファストフードの食事の72%で確認された。中国以外では、フルサービスとファストフードの食事を毎日摂取すると、デスクワークの成人女性のエネルギー消費量の70~120%にも達すると推定された。フルサービスレストランとファストフード店の高いカロリー量の食事が世界的な肥満を助長しており、介入目標とされるべきと研究者らは述べている。