ゲノム解析で「シミのできやすさ」に影響する遺伝子領域を発見
2021.08.12
編集部
日本メナード化粧品株式会社(愛知県名古屋市/代表取締役社長:野々川純一)は7月27日、約1,200人の日本人女性のゲノム(遺伝情報)データ及び肌質に関するアンケートデータから「シミのできやすさ」や「肌あれのしやすさ」など肌質の個人差に影響を与える複数の遺伝子領域を新たに発見したと発表した。
同研究では、まず調査対象女性にシミの程度に関するアンケートを実施。同時にゲノムデータを取得し、両者の関連解析を行った。
その結果、「シミのできやすさ」に「rs1001949」と呼ばれる遺伝子領域が影響していることを発見した。
さらに、「肌あれのしやすさ」、「顔の紅潮のしやすさ」など様々な個人の肌質に影響を与える遺伝子領域も発見した。
具体的には、「rs1001949」において、GGタイプの人はシミが濃くなりやすく(できやすい)、反対にCCタイプの人はシミが濃くなりにくい(できにくい)肌質であり、GCタイプの人はその中間であることがわかった。
「肌あれのしやすさ」には「rs10785826」というSNP(一つの塩基配列だけが人によって異なっている領域)が関連していることを新たに発見した。
この結果について同社は、「個人の肌の特徴を精度よく予測する技術の開発や肌質にあった化粧品・美容方法の提案などに応用できると期待されます。また、新たに見出された遺伝子領域をさらに詳しく研究することで、より詳細なシミや肌あれのメカニズム研究の進歩にもつながると期待しています」と語っている。