「オクラ」安定剤のアイスクリーム

最新商品

2014.08.26

国際部

「オクラ」がアイスクリームの安定剤になるという研究が「Journal of Food Science」誌8月号に掲載された。このジャーナルは、米国シカゴに本部を置き、75年の歴史を持つInstitute of Food Technologists (IFT)発行の雑誌。

アイスクリームの「安定剤」は、アイスクリームを滑らかにし、保型性をよくし、空気の混入量の調整のために添加されている。現在、各社で使用されている安定剤の多くは植物由来で、一般的な原材料は、インドのマメ科植物「グァーガム」、海藻の「カラギナン」、地中海地方の常緑樹「ローカストビーンガム」、また果実から抽出されたペクチンや動物由来のゼラチンなども使用される。アイスクリームへの添加率は0.1-0.3%程度という。
今回掲載の論文では、スープやシチュー用の野菜として使用されてきた「オクラ」を用いた。オクラの繊維から水溶性の抽出物を調製し、アイスクリームの安定剤として使用する方法が記載されている。

栽培が容易な「オクラ」を原材料とした安定剤は、自然由来の安全性と安定した供給、さらにはアイスクリーム以外の食品への代替食品成分の可能性がある。

日本では、安定剤や増粘剤不使用の無添加アイスクリームも人気だが、添加物が「オクラ」なら人気が出るかも?

#

↑