香辛料のサフランがうつ病に効果
2014.12.10
国際部
ブイヤベースやクスクスなどの料理に使われる香辛料のサフランに、抗うつ効果があるという研究が、「Human Psychopharmacology Clinical and Experimental」11月号に掲載された。
サフランは、日本薬局方にも収載される生薬調剤。漢方では「番紅花」と言う名称で呼ばれ、鎮静・鎮痛があるとされる。また、月経誘発効果も認められることから、妊婦への使用は制限されている。
この研究は、無作為化二重盲検試験6件のシステマティック・レビューで行われた。その結果、サフランはプラセボと比べ、大きな治療効果を示し、抗うつ薬と同様の効果が見られた。サフランの抗うつ効果は、セロトニン作動効果、抗酸化効果、抗炎症効果、神経内分泌および神経保護効果に起因する。
研究者らは、軽度から中等度のうつ病治療にサフランの使用を示唆し、さらなる研究が必要としている。