野菜摂取量と骨粗しょう症リスクが関係する

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2015.06.2

国際部

果物や野菜の摂取と骨折リスクの関係を調査したスウェーデンの研究が、「Journal of Bone and Mineral Research」6月号に掲載された。

日本の厚生労働省による野菜の推奨摂取量は一日350g。海外では「一皿(serving)」で換算されることが多く、今回の研究では、果物も含めた野菜の推奨摂取量は一日5皿としている。1皿は葉物野菜なら1カップ、根菜やいもなら2分の1カップ、果物なら中サイズが1つ、食べやすく切ったものや缶詰などでは2分の1カップが目安。

1997年の研究開始時に45~83歳で、心臓病やがんなどの疾患がなかったスウェーデンの男女7万5591人を対象に、約14年の追跡調査を実施。アンケートによる果物・野菜の摂取量調査と、主原因に骨粗しょう症が上げられる股関節骨折との関連を検討した。

その結果、参加者の3分の1は一日5皿以上の果物・野菜推奨量をクリアしていた。まったく摂取しないという人は男女ともに股関節骨折のリスクが高く、骨折のハザード比は1.88だった。果物・野菜摂取量が多いほど骨折リスクは少なく、1皿の人に比べ5皿の人の骨折ハザード比は1.35だった。骨折リスクに男女差はなかった。研究者らは、一日5皿という推奨量以下では骨折リスクがあるようだとしながらも、摂取量をクリアしたからといって骨折リスクが下がるわけではないとしている。

「平成25年度国民健康・栄養調査」では、日本人の野菜摂取量の平均値は272.85gで、推奨値350gを大きく下回っていることがわかっている。少し意識しないと、推奨値はなかなか越えられないようだ。ちなみに、野菜100gの目安は、生野菜なら両手に1杯、いも類なら握りこぶし1つ分だそう。

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