タルトチェリーで血圧を低下
2016.06.15
国際部
米国カリフォルニア大学バークレ―校が発行する「Berkley Wellness」に6月10日、タルトチェリージュースが血圧を低下させるという研究報告が紹介された。
乳製品、オリーブオイル、ダークチョコレート、ビーツ…血圧を上げるといわれる食品は多いが、新たに「タルトチェリージュース」が加わるようだ。「American Journal of Clinical Nutrition」オンライン場に掲載された小さな臨床試験の報告によれば、高血圧前症または高血圧症で未治療の男性16人を対象とした試験が実施された。試験内容は、濃縮タルトチェリージュースを飲用するグループと、フルーツ風味の飲み物のグループに無作為に割り付けを行い、その後、飲み物を交換してさらに実験を行った。飲料はどちらも200キロカロリーとした。
各2週間ずつ試験を行った後、血圧を測定した。その結果、タルトチェリージュースのグループはプラセボと比べ、血圧が10ポイント低下していることがわかった。研究者らは、タルトチェリーに含まれているアントシアニンやケルセチンなどに心臓保護効果があるとしている。試験にはタルトチェリー・モンモランシーの特定の種類の果汁を使用したため、別の種でも同様の効果が出るかは、さらなる研究が必要だとしている。
タルトチェリーは、モンモランシー種とよばれるさくらんぼの一品種。アントシアニンやメラトニンが多く含まれることで抗酸化作用、免疫力アップなどが強いとされる注目の食品である。