アルコール注射で体重増加抑制の可能性

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2016.11.29

国際部

アルコールが減量につながる可能性があるという研究が「Pharmacology Biochemistry and Behavior」11-12月号に掲載された。酒(エタノール)のエネルギーバランスへの影響と肥満への寄与は決定的ではない。今回の研究では、エネルギー摂取量および体重に対するエタノールの影響は、投与量とそのパターンおよび血中エタノール濃度(BEC)の経時変化に依存すると仮定した。なお、実験は全てラットを用いて行われた。

実験1では、生理食塩水またはエタノール(1または3g/kg)注射後の食物摂取量、食餌嗜好および体重の変化を調べた。実験2では、3g/kg/日のエタノールを1回注射、または21.5g/kgを3時間間隔に分けて注射した効果を比較した。実験3では、任意のエタノール飲料(5%および10%エタノール濃度)の、8週間(月曜から金曜5日間)の7.5時間/日における食物摂取量および体重への影響を調べた。

実験1および2の結果から、急性エタノール投与が用量依存的にエネルギー摂取量、高脂肪食嗜好および体重増加を減少させることを示している。また、3時間間隔で分けて注射したグループに比べ、一度に注射したグループで高脂肪食嗜好がより抑制されていた。実験3では、ラットは3.5時間で自発的に1.65–2.31g/kgのエタノールを摂取した。食品の摂取量は減少したが、全エネルギー摂取量および体重には影響がなかった。アルコール注射は食欲を抑制し体重減少につながったが、自発的なアルコール飲用はエネルギー摂取を減らさず、また体重も減少させないことがわかった。

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