フレグランスフリーを好む人、好まない人の2倍
2017.03.14
国際部
香料を含む製品による健康被害を3人に1人が報告しているという研究結果が3月5日、メルボルン大学からリリースされた。研究は同大学工学部土木工学のAnne Steinemann教授が主導し、詳細は「Journal of Preventive Medicine Reports」に掲載されている。
Steinemann教授らによると、オーストラリア人の33%が、芳香剤、清浄製品、洗濯用品、パーソナルケア製品などの市販製品に含まれる香料で片頭痛から喘息発作に至るまでのさまざまなレベルの健康被害にあっているという。この結果は、Steinemann教授が米国で実施した同様の研究の結果と類似しており、米国での研究では34.7%の人が健康上の問題を報告していた。
今回のSteinemann教授による研究では、国際的なネットリサーチ企業Survey Sampling International(SSI)による大規模なWebベースのパネルから無作為に1098名のサンプルを使用し、標本調査を実施した。この調査によると、職場での香料入り製品による健康被害のため、仕事を辞めることになった人はオーストラリア人の7.7%、また空気清浄機やその他の香料製品による健康被害では16.7%が仕事を辞めていた。
「これらの調査結果は、企業、職場、介護施設、学校、家庭など香料入り製品を使用している場所や場所に深刻な影響を示す」とSteinemann教授は述べている。また、「私の調査によれば、職場、医療施設、専門家、ホテル、飛行機ではフレグランスフリーを好むオーストラリア人は、フレグランスを好む人の約2倍だった」とも語った。