大人では個食と肥満は関係しない

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2017.03.30

国際部

家で家族と食事をする頻度と肥満の間に関係がないことにという研究成果が3月23日、米オハイオ州立大学ニュースで発表された。小児の場合は、家族で食事をとらないことが肥満と関連しているという複数の研究結果が出ており、今回の結果には研究者らも驚いているという。調査によると、食事中にテレビやビデオを見ない成人は、食事中いつも何かを見る人と比較して、肥満の確率が有意に低かった。食事がすべて家庭で調理されたものという人も、そうでない人より肥満の確率が低かった。詳細は「the Journal of the Academy of Nutrition and Dietetics」に掲載されている。

研究データはオハイオ州の電話調査である2012オハイオメディケイドアセスメント調査を基にした。調査対象者は、電話インタビュー前の週に食事をしたと回答した1万2842人。肥満は、自己報告された身長および体重測定値から計算し、BMI30以上と定義した結果、参加者の3分の1は肥満だった。

論文筆頭著者でオハイオ医科大学政府リソースセンターの調査および公衆衛生分析マネージャーであるRachel Tumin氏は「家族と食事を共にすることよりも、食事中に何をしているかのほうが重要である可能性がある」。また、共同研究者であるオハイオ州立公衆衛生大学の疫学部Sarah Anderson准教授は「食事中に何をしているか、テレビのスイッチを切って食事に備える機会があるかを批判的に考えることの重要性を示している」と述べている。

その結果、参加者の半数以上は家庭で食事をとる日が大部分と報告し、週に4~5日は35%、1~2日は13%だった。食事中テレビなどを見ないとした人は36%だった。研究者らは、仕事、結婚、人種、教育、年齢などの違いを考慮した結果であるが、現在の行動と体重の調査に基づいているため、食事習慣と体重の因果関係は証明されていないとしている。

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