トランス脂肪酸規制で心筋梗塞と脳卒中が減少

最新商品

2017.04.17

国際部

トランス脂肪酸の制限で心筋梗塞と脳卒中での入院が減少したという観察研究が4月12日、「JAMA Cardiology」オンライン版に掲載された。

不飽和脂肪酸のひとつで悪玉コレステロールを増加、善玉コレステロールを減少させる働きがあるとされるトランス脂肪酸で、マーガリンやショートニングに多く含まれる。日本では規制対象外だが、アメリカでは加工食品中のトランス脂肪酸含有量表示を連邦法で義務付けているほか、カリフォルニア州やニューヨーク市などでは外食産業でのトランス脂肪酸含有量を規制する条例を布いている。また、米国食品医薬品局(FDA)は、2018年に全米での規制を計画している。

今回の研究は、FDAによる全米でのトランス脂肪酸規制に先だって、ニューヨーク州のトランス脂肪酸を規制している郡と規制をしていない郡で、心筋梗塞および脳卒中の入院に違いがあるのかを調査した。データは2002-13年のニューヨーク州保健省の全州計画研究協同システムと国勢調査人口推計を用いた。25の郡は規制を受けておらず、11の郡には規制があった。トランス脂肪酸規制法の施行3年後以降、規制を受けた郡では心筋梗塞および脳卒中イベント発生が有意に減少していた。

#

↑