菜食でダイエットに上乗せ効果
2017.06.20
国際部
2型糖尿病患者を対象に、肥満脂肪組織に対する菜食対従来の糖尿病用ダイエット食の効果を比較した結果が6月10日、「Journal of the American College of Nutrition」オンラインに掲載された。
糖尿病患者74名を、菜食(37人)と従来の糖尿病食(37人)と比較のための対照群に割り当てた。菜食、糖尿病食のどちらもカロリー制限されていた(−500kcal /日)。研究の目的は大腿部脂肪組織分布の評価で、0ヶ月、3ヶ月および6ヶ月時点でMRIを用いた測定を実施した。統計分析は、反復測定分散分析および多変量回帰モデルを用いて行った。
その結果、脚部全体では、菜食-13.6cm2、糖尿病食-9.9cm2の減少が見られた。このうち、皮下脂肪の減少は両グループで同等だったが(p = 0.64)、筋肉内脂肪は菜食グループのほうが大きく減少、筋膜下脂肪は菜食主義グループのみで減少していた。皮下脂肪および亜脂肪性脂肪の変化は、糖化ヘモグロビン(HbA1c)、空腹時血漿グルコースおよびβ細胞インスリン感受性の変化と相関した。体重指数(BMI)での調整後、空腹時血漿グルコースおよびβ細胞インスリン感受性の変化およびトリグリセリドの変化に有意な相関性があった。