地中海式食の健康効果は富裕層限定?

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2017.08.4

国際部

地中海式食の健康効果は社会的経済的に裕福な層でのみ着られるという研究結果が8月1日、「International Journal of Epidemiology」オンラインに掲載された。新鮮な野菜と魚を中心に抗酸化作用の高いオリーブオイルをたっぷりと摂るという地中海式食は心臓血管に良いとされている。今回の研究では、地中海式食の健康効果が社会的経済的グループによって異なるかを調査したもの。

イタリアのMolise地区の住民に対して10年以上の健康追跡調査が行われているMoli-sani研究集団から35歳以上の1万8991人を対象に、地中海式食の遵守と収入・教育水準との関連を評価した。その結果、追跡期間4.3年で、252件の心血管疾患が発生した。全体として、地中海式食遵守スコアの2ポイントの増加は、心血管リスクを15%減少させた。この関連性は、教育レベルの高いグループではより多く見られたが。同様に、低所得に比べ、高所得グループで多く見られた。社会経済的地位は異なるが、地中海式食遵守スコアが類似している人で比べたところ抗酸化物質およびポリフェノール、脂肪酸、微量栄養素、食事抗酸化能、食物多様性、有機野菜および全粒パン消費量に差があることがわかった。

地中海式食の心臓血管への効果は社会的経済的に高いグループ、いわば富裕層に限られていることが示唆された。また、地中海式食の遵守を数値に換算すれば同等で合っても、その詳細は食生活関連の行動や栄養摂取の不平等などが見られた。

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