カバノキ花粉関連食品で遅発性の湿疹発症の可能性
2018.04.24
国際部
アレルギー性皮膚炎患者では、カバノキ花粉関連食品が遅発性湿疹反応を引き起こすことがあるという調査結果が4月13日、「Allergy」オンラインに掲載された。ブナ目のカバノキによる花粉アレルギー患者は、リンゴ、モモ、ナシなどのバラ科の植物のほか、大豆、アボカド、メロン、ピーナッツ、また香辛料のマスタードやパプリカなどの食品にも注意が必要とされている。
以前の研究では、アトピー性皮膚炎およびカバノキ花粉症患者では、アレルゲンとなる食品の摂取で遅発性湿疹反応を引き起こすことが示されている。今回の後ろ向き研究では、カバノキ花粉関連食品がどれくらいの頻度で湿疹を引き起こすかを調査した。アトピー性皮膚炎患者およびカバノキ花粉関連の食品アレルギーが疑われる182人の小児および成人を対象に、二重盲検プラセボ対照食物摂取試験を実施した。その結果、カバノキ花粉関連食物にアレルギー反応を起こしたのは65人だった。反応者はカバノキ花粉およびリンゴに対するIgEレベルが高く、アレルギー性鼻結膜炎有病率も非反応者に比べて高かった。しかし、アレルギーの即時型反応型患者と遅発型湿疹反応患者との区別はつけることができなかった。