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シュガーフリードリンクで体重は減らない

人工甘味料を用いた飲料には体重の減少や増加を防ぐ効果がないことが1月3日、英国インペリアルカレッジ・ロンドンのサイトに掲載された。研究の詳細は同日付けで「PLOS medicine」に掲載された。

人工甘味飲料入りの飲料は、ソフトドリンクの「ダイエット」バージョンとして知られており、体重を減らしたり、砂糖摂取量を減らしたい人にとって、より健康的な選択肢として認識されている。 メーカーによるマーケティングによって作られたような「健康に良い」というイメージはあるものの、肥満や2型糖尿病のような肥満関連疾患を予防し、健康に良いという証拠は示されていない。

ソフトドリンク、フルーツ風味飲料、スポーツドリンクなどの砂糖を添加した甘味飲料は肥満と2型糖尿病の増加率の主要な原因とされている。人工甘味料添加の飲料は現在、世界の甘味飲料市場の4分の1を占めているが、砂糖添加飲料のような課税や規制はない。しかし、人工甘味料添加飲料には甘味受容体を刺激することによって代償性食物摂取を引き起こす可能性があるという懸念があり、砂糖と同様に肥満や糖尿病のなどの誘因となり得る。同大学公衆衛生学部のChristopher Millett教授らは、人工甘味飲料入りの飲料が体重減少に寄与するまたは増加を抑制する証拠はないという結論に達している。

また、これらの飲料は容器のペットボトルに製造により環境に有害である可能性もあるという。0.5リットルの炭酸飲料ボトルの製造には300リットルの水が必要という推計がある。ブラジルのサンパウロ大学教授で共著者のCarlos Monteiro博士は「砂糖入り飲料に対する規制で、水分補給のための人工甘味料入り飲料の消費が促進されるだろう」と述べている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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