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人の皮膚に存在する「古細菌(アーキア)」

ヒトの皮膚に「古細菌」の存在を発見したことが6月29日、米国エネルギー省所属のローレンス・バークレー国立研究所のサイトに掲載された。詳細な論文は6月22日、「Scientific Reports」で発表されている。

研究は同研究所とグラーツ医科大学によるもので、ヒトの皮膚にはマイクロバーム「古細菌」が存在し、その数量は年齢によって異なることを発見したという。「古細菌」とは生物の分類の一種で、細菌(バクテリア)と区別するために、最近では英語名のアーキア(Archaea)と呼ぶことも多い。油田、塩田、深海、火山などの極端な環境下でも生息できることで知られており、最近では人の腸内にも発見されている。

研究者らは1~75歳のボランティアから収集したサンプルに遺伝学的および化学的分析を実施。12歳未満の小児と60歳以上の高齢者でアーキアが最もよくみられることを確認した。バークレー・シンクロトロン赤外線構造生物学(BSISB)プログラムのディレクターであり、この論文の上級執筆者でもあるHoi-Ying Holman氏は、「皮膚の微生物は通常バクテリアによって占められている。6年前、われわれは古細菌がヒトの皮膚に存在することさえ知らなかったが」と語った。古細菌の人の皮膚への役割については、これからの研究によるが、現在のところ皮膚の乾燥との関係、また酸性度(pH)との関係があるものと予測されている。

ヌーヴェル日本版(LNE)公式サイトwith美容経済新聞 2025年6月正式リリース!

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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