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腸内細菌はバランスも細菌数も大事

腸内微生物の数を数える方法についての研究結果が11月15日、フランダースバイオテクノロジー研究機関(Flanders Institute for Biotechnology:VIB)からプレスリリースされた。研究の詳細は「Nature」オンライン版に掲載されている。

腸内細菌のバランスの乱れは、消化吸収と便通のみならず、体内で起こる慢性炎症性疾患とも強い関連があることが知られている。慢性炎症はアトピー性疾患、喘息、糖尿病、肝臓疾患、心臓疾患などの引き金となることから、近年、腸内細菌の研究に注目が集まっている。これまでは腸内細菌の状態は、バランス(比例)で述べられることが多かったが、今回の研究では細菌の「数」に着目し、糞便試料中の細菌数を迅速かつ正確に測定する新規な方法論を実証した。

これまで、細菌の比例的アプローチはマイクロバイオーム研究の標準だった。しかし、定量的なデータがないことは、特定の細菌が実際の特定の条件下でより増えているかどうかわからないことを意味する。つまり、ほかの細菌と比べた「比例的増加」は、実は増加ではなく、ほかのすべての細菌が減少しているということかもしれない。研究を主導したJeroen Raes教授は「新しい調査方法は、糞便中の微生物細胞のマイクロビーム配列決定とフローサイトメトリー列挙の並列化に基づく。これらの2つのワークフローを組み合わせることで、パーセンテージではなく、1グラムあたりの細胞の数として表現された、真の定量的ミクロバイオームプロファイルを生成できる」としている。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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