三重大とロート製薬、「本草学」ベースに新しい健康学を確立へ

最新商品

2018.01.31

編集部

三重大学(学長・駒田美弘氏)とロート製薬株式会社(大阪府大阪市)は29日、アカデミアの知見と製薬会社のノウハウを融合し三重県の地域活性化に取り組むために、1月26日に共同研究を締結したと発表した。

同県は全国で肥満度が最も低く、健康寿命も女性全国8位、男性全国10位と健康で長生きの県。同県人の生活を支えてきた固有の素材はシャクヤク(芍薬)など約100種類ほどあり、古来より健康に良いと言われてきた。

今回の共同研究では、同県独自の食品素材が何にどう良いのかその機能性を探索していく。特に同県が生んだ野呂元丈や丹羽正伯などが作りあげた「本草学」を現代に合わせて研究し、新しい健康学を確立していく。

2020年2月にオープン予定の同県多気町の複合施設『アクアイグニス多気』は本草学を施設コンセプトの1つとし、学問の発信や薬草湯や健康商品などを提供する予定。同大はゼブラフィッシュの研究分野において世界に先駆けた研究機関の一つであり、短期間で有効な結果が出る様々な疾患・予防モデルを有している。また、ゼブラフィッシュを使用して、独自開発素材の探索研究を行うことで、同社の独自素材に新たな機能性を付加していく考えだ。

本草学は、元来は疾病治療に使用する薬物(動植物、鉱物)を研究する学問。中国で発達し、『神農本草経』が最古の本草書とされる。日本では奈良時代以来、本草学に関する書物が読まれており、10世紀には『本草和名』という本草の和名を漢名と対比した書物が編纂された。

参考リンク
三重大学
ロート製薬株式会社

#

↑