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ビタミンDで糖尿病リスクも減

ビタミンDとがんのリスクの関係については多くの研究が進められており、血中ビタミンD濃度が高いとがん罹患リスクが低下するという報告がいくつもなされている。今回は、ビタミンD濃度と糖尿病発症リスクの関連を調査した結果が4月19日、カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部からプレスリリースされた。研究の詳細は「PLOS One」オンラインに掲載されている。

研究者らは、1997-99年の診療時に前糖尿病/糖尿病の徴候がなかった903人(平均74歳)を対象に、2009年まで追跡調査を行った。血中ビタミンD濃度、空腹時血漿グルコースおよび経口グルコース耐性を測定した。糖尿病の47の新規症例と前糖尿病337症例の新規症例が報告された。

論文の筆頭著者でソウル大学医学部予防医学科のSue K. Park医師は「(ビタミンD測定に利用される)25-ヒドロキシビタミンDの血中濃度が30ng/mlを超える参加者は、糖尿病リスクが3分の1、50ng/ml以上では糖尿病への進行リスクが5分の1だった」と述べている。共同執筆者の一人カリフォルニア大学サンディエゴ校医学部のCedric F. Garland博士は、以前からビタミンD濃度とさまざまな種類のがん罹患(結腸がん、乳がん、肺がん、膀胱がん)との関連を調査してきた。今回の研究は、健康状態および疾患状態の分布および決定要因を分析する疫学研究によるもので、必ずしもビタミンDと糖尿病の因果関係を証明するものではないとしながらも「しかし、この論文とこれまでの研究には強い関係があることを示している」とした。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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