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男女ともに使える新ニキビ治療薬クラスコテロン

ニキビ治療のための新しい局所アンドロゲン受容体阻害剤クラスコテロンの有効性と安全性を検討した論文が2月3日、「The Annals of pharmacotherapy」オンラインに掲載された。

今回の研究では、12歳以上のニキビ患者へのクラスコテロン1%クリームの有効性と安全性のレビューを実施。対象の文献は、PubMed、MEDLINE、およびClinicalTrials.govから、2004年から2020年の間に発表された前臨床および臨床研究を検索して特定した。キーワードにはクラスコテロン、クリーム、にきび、およびCB-03-01を使用した。

その結果、前臨床試験では、クラスコテロンが全身的な影響なしに局所的な抗アンドロゲン作用を示すことが示された。第2相および第3相試験では、クラスコテロンの使用により、炎症性および非炎症性病変と軽度の紅斑が統計的に有意に減少することが示された。最大9か月の使用で、安全性が確認された。最も一般的な局所皮膚反応紅斑だった。

一般的に、全身性抗アンドロゲン薬は副作用と関連しており、妊娠中女性および男性患者では使用できなかった。しかしクラスコテロンは、全身性の副作用のない新しい局所抗アンドロゲン薬であり、男女問わず使用できる安全で効果的な治療選択肢であると結論された。なお、米国食品医薬品局(FDA)は、2020年8月に、イタリアのCassiopea SpA社製のニキビ治療薬 Winlevi(クラスコテロンクリーム1%)を承認している。

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橋本奈保子

顧問記者(国際情報、薬事・医療ニュース)

名古屋大学大学院、英国Durham University, Graduate School 卒。編集者、ライターを経てフリージャーナリストとして独立。専門分野は、医学・化学関連。また、同分野を中心に翻訳、ウェブコンテンツ・ディレクターとしても活躍中。 本誌では主に、米国欧州を中心に先端美容医療、化学、米FDAなどの情報を担当。

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