電動アシスト自転車の健康効果はアシストなしの自転車と同等以上
2018.08.7
国際部
健康のための自転車通勤に、電動アシスト自転車を使用した結果が7月28日、スイスのバーゼル大学からプレスリリースされた。研究の詳細は「Clinical Journal of Sport Medicine」オンラインに掲載されている。
スイスでは2005年から、自転車通勤を基にした健康キャンペーン「BIKE TO WORK」が続けられている。今回の研究は、太り気味の人や自転車に乗りなれていない人にも利用しやすい電動アシスト自転車(Eバイク)を使った通勤1カ月の健康効果が、通常の自転車と異なるかどうかを比較した。
実験参加者は32名のボランティア(うち男性28名)。 17名はEバイクグループ(年齢中央値37歳、BMI中央値 29)、15名は従来の自転車グループ(同43歳、同BMI28)に無作為割り付けされた。両グループともバーゼル市内(スイス)での通勤に、Eバイクまたは従来の自転車を使う4週間のパイロット試験を行った。試験の前後に、心肺機能および持久力の評価のため最大酸素摂取量(VO2max)を測定した。
最大酸素摂取量はEバイクグループで、平均3.6mL /(kg・min)、従来の自転車グループで2.2mL /(kg・min)増加していた。今回の結果から、研究者らはEバイクの可能性として、従来の自転車に匹敵する、またはそれ以上の心肺機能改善効果が期待できるとしている。